
腹に力入れて歌えっ!
腹から声を出せ!
うるせーなーと思ってましたよ、音楽の先生よ。
頭ん中、筋肉みたいなこと言いやがって。
腹に力入れて歌えるワケナイダロウガ。。。
さて、腹式呼吸とはなんなのか。
これはもうほんとに色々なところで色々言われてます。
別に「これが絶対の腹式呼吸!」みたいなものはないんですけどね。
「歌を歌う時は腹式呼吸ってのが必要」ってのはみんなわかっていても、
それがなんなのかと言うと曖昧なんじゃないでしょうか?
で、今日は、腹式呼吸が何かっていう話ではありません。
腹式呼吸に対するよくある勘違いや間違った解釈にフォーカスしてお話します。
「歌う時に腹に力を入れるべきか否か・・」
まあ、そもそも小学校とか中学校の音楽の合唱の授業とかで習ったことが間違ってたんじゃないかなぁ。
実は今回この話をするにあたって、授業で使ってた資料を掘り返してみました。
そこに書かれていたのは…
「下腹部に力を込め、足は大地に根を張るように」
合っているような何とも言えない表現… というか、何を根拠に言っているのでしょうね。
中学生とて、理屈がわからないままそんなほいほい言うこと聞くとは限らないのに。
まず結論、お腹に力を入れるは間違いなんです。
以上、終わり!
と言いたい所ですが、少し書いていきましょう。
「お腹から声を出せ」とか「お腹で支えて」と言われたとき、ついついぐっとお腹に力を込めて歌っていませんか?
これ、大きな間違いです。
分かった上でテクニックとしてやっているならまだしもです。
かたくなにこれを信じているならまず忘れて下さい。
力んで良い声が出る気がしますか?
しないですよね。
そもそも声ってのは、空気(呼気)を送り出して発している訳です。
じゃあ、お腹にぐっと力を込めて、息を送り出そうとしてみて下さい … なかなかやりづらいですよね。
お腹に力を入れると呼吸が出来ないんですよ。
さて、音というのは空気の振動です。理科とかで習ったかと思います。
声というのは、いわば『音として振動した空気の塊』が送り出されている状態。
すなわち、空気を振動させなければ音(声)にならないと。
ということは、そもそも空気を送らなければならないということになる訳です。
この【空気を送る】というのが、【呼吸(呼気)】に当たる訳であります。 つまり、音声学的にいっても呼吸が全ての始まりであり、最重要ポイントですよね。。
理屈としては分かりましたか?
で、先程の話に戻ります。 お腹に力を入れて、息が多く吐けますか?
喉も閉まっちゃって、「ウッ」となりません? おまけに肩にも力が入る… いずれにせよ、空気の塊=音の玉が遠くに飛ばせなそうですよね。 それじゃとてももったいない。。
それはそうですよね。聞いている人のとこまで届いていないことと同義ですから。
「お腹で支える」とは。
さて、お腹で支えるとよく言いますが、これ自体は確かに合っています。
が、「お腹で支える」って抽象的な言葉ですよね。。 お腹に力を入れるではありません。混同しやすいので要注意です。。
そもそも「支える」っていう状態は、土台がドンッとあるイメージです。
例えばまあ、ピラミッドみたいな形でしょうか。 末広がりで、反対は先に向かって細く集約している状態。 (ちなみに、この先を細くという感覚はとても重要なので、後日またこれについて 詳しく書いていこうと思います。)
一方で、お腹に力を入れたらそれはピラミッドが尻すぼみになりますよね。
これで「支える」のはちと心許ない… だから、土台をぐぐぐっと拡げなきゃいけません。 すなわち、お腹を拡げないとダメなんです。
お腹を開放的に!
じゃあ、お腹をどうやって広げるのか。。
簡単な方法があります。
何かに驚いた、もしくは喜んだ時のようにハッとしてみて下さい。
いわゆる「ハッとする」ってやつです。
もしくは、「ハッ」っと声に出して気合いを入れてみてもいいかもしれません。 なんかこう、「気」を飛ばすような感じに。 開放的にと言いますか破裂するような感じでしょうか。
やってみましたか?
では、そのときにお腹はどう動いてますか? 膨らんでませんか? 出来ていない方はそうなるようにやってみて下さい。 このようにお腹を広げることがすなわち「お腹で支える」ことになるのです。
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